ホテルやレストランの「サービス料」の由来と、消費税が掛かる理由とは?

今回は日常生活で馴染みのない「サービス料」について解説していきましょう。

よく、欧米では「チップ」を渡す習慣がありますよね。

例えば、「ホテルのドアマンが荷物を部屋まで運んでくれたときに1ドル」「観光ツアーのガイドに数ドル」など、国ごとに習慣や相場に差はあるものの、サービスの提供を受けたときにチップを渡す習慣があります。

ちなみにアメリカでは給料収入の一部として取り扱われることから、チップを考慮した給与設定をしている事業者もあります。そのため、日本では「お礼」と言う認識ですが、欧米では死活問題に直結するためチップの解釈は日本とは多少異なります。

さて、日本のホテル業や、そこから派生したゲストハウス業界の多くは欧米の文化を多く取りいれています。例えば、ホテルのチェックインが15時・チェックアウトの時間が10時が多いのは、欧米のホテル文化をそのまま日本が取りいれたからとも言われています。

しかし、欧米で定着していたチップの文化は日本では馴染みの薄い文化のため、日本のホテル業界におけるチップの概念は変質を余儀なくされることになります。

それが個人判断に委ねるチップではなく、チップそのものを料金として頂戴する「サービス料」誕生の背景です。

サービス料には消費税がかかります

さて、よくみなさんが誤解されるのがサービス料を「税金」と思われている点です。

そのため「サービス料に消費税がかかるのは二重請求じゃないの!」との指摘を度々いただくのですが、サービス料は税金ではなく「料理代」「ドリンク代」「会場使用料」などと同じ勘定科目の一つに過ぎません。

しかし、約款(やっかん)やメニューなどに「サービス料10%を承ります」と書いているため、文面から税金と勘違いしてしまっているわけです。

では、どのように計上されるのが具体例で説明してみましょう。

例えば、サービス料10%の式場で10,000円の料理を注文し、そのときの消費税率を8%としたときの明細はどうなるかと言うと…

料理代…10,000円
サービス料…1,000円
消費税…880円
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合計…11,880円

このように計上されます。つまり、料理代・サービス料双方に消費税がかかり合計11,880円を払う計算になります。

「えっ、サービス料に消費税がかかるの??」

と、思われるかもしれませんが、冒頭にも書いたようにサービス料は単に勘定科目のひとつであり税金ではありません。

極端な例えですが、エアコンの設置工事における「工事代」、ナイトクラブで飲食代金とは別に生じる「チャージ」、これらと同じスタンスなのが「サービス料」ですので当然税金が掛かります。

サービス料が掛かる商品は異なる!?

先程、サービス料は「エアコンの設置工事における工事代」と書いたのですが、だったら「サービス料も、1人1,000円など固定にすればわかりやすいじゃん!」と思われるかもしれません。

しかし、ウェディング業界ではそれができない事情があります。

それは「商品によってサービス料が掛からないものがある」からです。

サービス料は欧米で言うチップと解説しましたが、ウェディングの商品にはチップの概念に当てはまらない商品があります。

料理やドリンクなどスタッフが携わる商品にサービス料が掛かるのは理解できるのですが、例えば「引出物」や「駐車場代」にサービス料は必要でしょうか?

チップの概念で考えると必要ないとも思えます。

つまり、新郎新婦が選ぶ商品によってサービス料が計上されるものと、そうでないものがあるのです。そのため、「サービス料1人1,000円」などと固定できないわけです。

なお、サービス料が計上される商品は式場によって異なりますので、引出物や駐車場代の説明は一例です。

サービス料があるから「心づけ」は不要?

「サービス料はチップのようなもの」と解説している通りですので、心づけは本来不要と言っても良いでしょう。

ただ、業界内外でサービス料の経緯を知っている人が少なく、また文化も浸透していないのが現実ですので、サービス料が計上されていても心づけを用意しないことに抵抗を感じる方も多いかもしれません。

そんなときは、心づけを用意しても別に恥にはなりません。逆に、式場側もウェディングプランナーも好感を持ってくれるでしょう。

このあたりは日本人の「思いやり」と言う国民性の表れとも言えますね。

ただ、多くの式場は心づけは辞退していますので、型式論となりますが「サービス料を頂戴しておりますので心づけは辞退させていただきます」などと言って辞退するでしょう。

まとめ

サービス料は欧米のチップの文化に馴染みのない日本独自のシステムで、しかも、ホテルやウェディング業界で採用されているシステムですのでわかりにくい部分が多いことも確かです。

もし、明細を見てわからないことがあればウェディングプランナーに詳しく説明してもらうのも良いでしょう。

ただ、サービス料には消費税が掛かりますのでその点は押さえておきましょう。

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